慈竹のふるさとはパンダのふるさと「中国四川省」
慈竹の故郷は中国西南地区。
そこはパンダの故郷でもあります。
長江に注ぐ支流、
そしてそのまた支流に沿って慈竹は
そのたおやかで蒼々とした姿を見せてくれます。
その川を流れる水は
遥かチベットの高峻な山々より流れ来る
清らかな雪解けの水です。
日本では見ることができない「慈竹」
日本で想像する竹とは趣が異なり、
慈竹は地下茎で根を張る種類ではなく、
株立ちの竹で、熱帯性竹類の特徴を持ち、
残念ながら日本ではその姿を見ることができません。
慈竹の棹長は6~12m、直径は3~6㎝、節間長は30~50㎝、またの名を「孝竹」「子母竹」と呼ばれます。
それは、親竹が子竹を激しい風雨から護り、子竹がそれに耐える親竹を下から支えている姿から名づけられたのでしょう。
棹も葉も清らかな水をたっぷり吸い、蒼々として、棹の先は釣棹のように細く頭を垂れ、わずかな風のそよぎにも繊細に震える姿は実に可憐です。
その慈竹は、古来より中国では解毒や消化促進のための漢方薬として重用されてきました。
慈竹が「TAKEFU(竹布)」と姿を変えても、その竹のもつ「慈しみの心」はそのままに、ひとの心と体をやさしく温かく包みこむ一枚の布となっています。